トラとフクロウの飼育小屋

Twitterの文字数じゃ語り切れねぇな、と思って開設したブログ。読んでくれたら嬉しかったりする。

相棒コンの六本木のドンキのMA-1を買った話

みなさんは覚えているだろうか。シーズン21開始直前の相棒コンサート~響~大阪公演でゲストだった伊丹役の川原さん、中園参事官役の小野さんが最初にやった小芝居を。

 

「亀山!お前の出番はまだだろうが!」というセリフと共にMA-1を着て帽子を深めにかぶった亀山(仮)と伊丹さんが登場。さんざん亀山(仮)をいじった後に「お前亀山じゃないな……?」と伊丹さんが怪しむ。で、帽子を取って、亀山(仮)の正体は中園参事官でした~!とネタばらし。「ですよね~!」とゲッツ的なポーズをしてボケる川原さん。(去年のことなので若干記憶がおぼろげである)

 

その後のトークでこの小芝居が川原さんの発案であることが発覚。六本木のドンキに川原さん自ら行ってMA-1と帽子を買ってきたんだそう。

 

で、今回はこのMA-1をコンサートの翌日に六本木のドンキに買いに行った、という話である。当時Twitterでも誰かに言われた気がするが、ホント自分でも行動力の塊がすぎるなぁと思う。

 

 

コンサート参戦

私が参戦したのは二日目の昼と夜の二公演。実は元々大阪公演は行ける予定ではなかった。まず地元から遠いし、演劇サークルの本番直前だったし、しかもその公演で主演だったし。東京公演から一カ月たらずでもう一回遠征は大学生の金銭的にはちょっと無茶だったのもある。

 

それが諸般の事情でサークルの公演が延期になりまして。伊丹さんを生で見たい!!という思いだけで大阪公演の夜のチケットを取ったのだが、その後に昼公演への特命係の参戦が決定。寝る直前に布団の中でTwitterを開いたら特命係参戦。すぐさま飛び起きてパソコン開いてチケットを取った。……相変わらず早朝の発表を寝る前に見たとかいう生活習慣ハチャメチャだがそこは気にしてはいけない。お金も気にしてはいけない。

 

そんなわけで大阪までレッツラゴー。昼は亀山と伊丹のやり取りにキャアキャアし、夜は川原さんをじっくり双眼鏡で観察し。とくに何をするでもなく夜行バスで大阪をあとに地元へ。……帰ろうとしたんですけどね。

 

 

東京に寄った経緯

私の地元は東京を経由しないと帰れない。だから翌朝東京に一度降り立つ必要があるのだけど、バスから降りてさあ地元へ帰ろうとした時、ふと思ったのだ。

 

……相棒コンサート以外なにもしてなくね?

 

大阪公演に昼夜で参加した方はわかると思うのだが、昼公演が特命係参戦だったこともありけっこう時間が押した。会場の近くのマックで昼ごはんを食べたらもう夜公演の開場時間になっているくらいには押した。

 

本当は昼と夜の間にすぐそばの古墳を見に行こうと思っていたのだが、そんな暇もなく。そもそもてるおの雨男パワーで土砂降りだったので行く気も失せていたし。大阪で何もしてないな、と思ったのだ。

 

田舎に住んでいると、どうしても都会に出たらどこかに行きたい。遊びたいと思ってしまうのです。私だけかもしれないけど。そういうわけで、弾丸旅行&夜行バスで疲れている体を若さでガン無視して東京観光と相成ったのだ。

 

 

六本木のドンキ

無計画に東京観光を決めたわけだが、無計画すぎてなにも決めていなかった。そこで唐突に「六本木のドンキ行ってみよう」と思いついたわけだ。ホント唐突。

 

コンサートで川原さんが語っていたMA-1の特徴は

 

  • 六本木のドンキで買った
  • 4000円くらい
  • ペラペラ

 

とまあそんなに多くない。だから「あったらいいな~」くらいの気持ちでドンキへ向かった。川原さんが買ったのがコンサートの数日前とはいえ、その数日で品ぞろえが変わってなくなっているかもしれないし。

 

で、ありました。

 

 

MA-1で、ペラペラで、4000円くらいで。まさにこれだー!!とハイテンションな私。選ぶときに川原さんが触ったかもしれない……などと考えながらニヤついておりました。

 

すぐさまツイートして「誰か同意してくれ!」と思っていた。だって一人だとちょっと自信ないじゃない?誰かに「これだー!」って同意してほしかったんだよね。

 

そんなわけでツイートの反応を待ってる間、商品について検索していた。通販で買えるんだったらURL載せておこうかなーとかそういう理由で。どうやらドンキのプライベートブランドで通販のお取り扱いはないようだ。と、ページのある部分に引っかかった。おん?

 

 

1990円?えっ、でもポップに3990円……。ゑ??

 

ここで盛大に自信をなくす私。だってお店で定価より安くなっていることは多々あるけど、定価の倍になってることってある?あるもんなのか??

 

しばらく店内をうろちょろして、店員さんにこのページのものと同一のものか確認して、なんか知らんが値段が高くなっているらしいと判明し、再び店内をうろちょろ。このあたりでツイートにいいねが大量につき始め、やっぱりこれで合ってるんだと意を決し購入。レジにピッと通して。

 

……2990円??

 

レジの表示が2990円だった。ちなみにこの時はこのMA-1しか買っていないし、ドンキの会員とかアプリとか(あるのか知らないけど)そういうのも使っていない。値札に値引きシールもなかったはず。だから余計に意味がわからない。調べたページの表示よりポップは2000円高くて、でもレジだとそのポップより1000円安くて。でもどっちにしろページの表示よりは高い。首をかしげながらドンキを出た。

 

川原さんは何をもってして「4000円くらい」と発言したんだろう。ポップの印象が強くて3990円だと思ったのか、それとも1000円くらいの帽子を買って合計が4000円くらいだったのか。う~ん謎。

 

ちなみにこの時、帽子は買わなかった。なぜならどんなだったか覚えていないから。なんか黒?紺?だったような気がするけど全くもって不明です。

 

 

着心地とあとがき

MA-1というよりかは、MA-1の形をしたウインドブレーカーと言うほうが近い。ペラペラっていうかシャカシャカのやつ。あと、けっこうあったかい。やっぱりいいお値段しただけある。

 

サイズは私はMを買ったが、約160cmの細身の女が着ても「ぶかぶかすぎて着れないよ」みたいなことにはならなかった。わりとほどよい。冬場で厚着していたらちょうどいい大きさなんじゃないかしら。

 

なお、この一カ月後にわりとしっかりしたMA-1を買うのであった。

 

そんなわけで六本木のドンキに聖地巡礼してきた話でした。実はこれ、気に入って今でも着ていたりするので、もしこれを着ている人がいたらそれは私かもしれない。

祖母が詐欺に遭った話

今回はタイトルのとおりである。しかも実際に金をとられた。ふつ~に一大事。ブログ二回目にしてフルスロットル。皆さんへの注意喚起の意味も込めて書いていきたいと思います。

 

 

 

事件発生

事件が起こったのは数年前、私がまだ実家にいた頃。実家と父方の祖母の家は距離が近く、父親はしょっちゅう祖母宅に行っていたし、私もたま~に行っていた。その日はたまたま私も祖母宅にいて、家には祖母、父、私の三人がいた。

 

一本の電話が家電にかかってきて父が対応していたところまでは私も目撃していた。が、私はその途中でテレビのある奥の部屋に引っ込んでいたので、実は詐欺の現場を目撃していない。これ、あとからかなり悔やむのだけど、こればっかりは運命だからしょうがない。

 

奥の部屋に引っ込んでしばらくたった後、父が部屋にやって来て「警察が来たけどいいふらしたりしないでね」的な事を言われた気がする。いかんせん数年前の話なので詳細を覚えていない。というかこの時点では詐欺が起こっているなんて知らないので、父の言葉なんて話半分で聞いていた。

 

 

 

発覚

その日は普通に実家へ帰り、家族で晩御飯を食べていた。そこで父が「今日警察から電話があって、詐欺グループが持っていた名簿の中に祖母の口座があった。それで確認しに警察が祖母宅に来た」という話をし始めた。

 

母と私は「はあ、ほお」と話を聞いていたが、なんかこう……話がふわふわしているのである。詳細が見えない。父はプライドが高いタイプだったので負の要素がある話をしたがらないのはわかっていたが、それにしたってお金が絡んだ大事な話なのに全然詳細を話そうとしないのだ。

 

で、母と二人で質問攻め。どういう事?それでどうしたの?と詰めていくうちに、だんだん私は違和感を持ち始めた。……これ、詐欺なのでは?

 

けどさすがにすぐには言いだせなかった。この時期はもう相棒にハマったあとで、刑事ドラマの見過ぎだろうと思って言いだせなかった。

 

皆さんは覚えているだろうか。シーズン19の12話『欺し合い』という回を。特命係や一課、暇課長が詐欺グループとだまし合いバトルをする、珍しく人が死なない回。冠城くんが潜入したり、セリーザフードサービスなる会社名が爆誕したりした回だ。

 

あの回は私のお気に入りの一つで印象に残っていたので、余計に「相棒の見過ぎだな」と思って言いだせなかったのである。まあ逆に言えば相棒を見ていたからこそ「詐欺では?」と気づけたのだが。

 

が、一度「詐欺じゃね?」と思うとどんどん怪しい部分が見つかるわけで。意を決して「詐欺じゃないか」と口に出した。母も少し思っていたようで、賛同してくれた。けど父は否定的。まあ実際に詐欺に遭った人がすぐに認めようとしないのは世の常。

 

そこから詐欺っぽい部分を探すために父へたくさん質問をした。「靴下はちゃんとしたのはいてた?」など相棒で得た知識も活用して。警察官の髪色、髪型、何で来たのか。パトカーじゃないなら自転車は近場にあったのか。一人か複数か。

 

質問攻めにさすがの父も不安になったらしく気持ちが揺らいで来たので、「確認のために電話しても警察は迷惑がらないからさ」と警察への電話を全力で勧めた。Twitterでそういうレポ?みたいなツイートあったよね。あれのおかげで警察への確認を全力で勧められた。ありがとうTwitter

 

ようやく折れた父が警察に電話して……。

 

 

詐欺でした。

 

 

やっぱり……。と思っている暇もなく父は警察署へ。晩御飯のあとだったので深夜までかかっていた気がする。

 

祖母に連絡したり警察署へ行く準備をしている間、父が「あ~怪しいと思ったんだよな」とか言いだした。

 

封筒にカード入れてたもんな

 

 

………………え?????

 

それ、詐欺の常套手段じゃないですか……。マジすか……。

 

しかも「暗証番号聞かれた」とまで言いだして。……もう絶句。というか説得のために根掘り葉掘り話を聞いた時は封筒のことも暗証番号のことも言わなかったよね。なんで話さないで隠すの??ねえ??

 

一応、知識として「封筒にカード=詐欺」であることは知っていたらしい。じゃあなんで騙されてんの?という話だが、やっぱり一度本物の警察官だと信じてしまったらちょっと引っかかる部分があっても飲み込んでしまうんだろう。詐欺って怖いね。

 

 

後に発覚するのだが、父がやたら何があったか話そうとしなかったのは、警察官(詐欺師)に「なるべく周囲に言わないように」と念押しされていたからだそう。……ああ、私が祖母宅で父から「いいふらさないでね」と言われたのはそういう?調べたところ、どうやら親族などにバレないよに口止めをするのは詐欺の鉄則らしい。

 

 

詐欺の流れ

全てが発覚したところで、詐欺がどのように行われたか確認して行こう。

 

  • 祖母宅に警察を名乗る電話がかかってくる→父が対応
  • 警察から「詐欺グループの摘発で見つかった名簿に祖母の口座があった。なので今からそちらへ確認しに伺う」との連絡
  • 警察が家にやって来る→父と祖母で対応
  • いろいろ話したあと被害届を書く
  • キャッシュカードを封筒に入れて渡す(おそらくここで偽物と交換)
  • 暗証番号を聞かれる(書類に書いたのかも?)
  • 周囲に言わないように口止めし警察官が帰る

  

  • 夜、詐欺だと発覚

 

という流れだ。詐欺だと発覚する前もした後も父が詳細を話さないのでふわふわしたことしか説明しないせいであまり詳細に書けていないが父のせいだ、許せ。

 

 

 

詐欺を見抜くポイント

私が話を聞いていて「詐欺じゃね?」と思ったポイント、質問した内容について、なにかの参考になればと思うので書いておく。

 

・警察官の交通手段

パトカーなのか自転車なのか。実家があるのは田舎なので、徒歩は絶対ない。東京みたいにそこらじゅうに交番はないので、祖母宅から一番近い交番でもけっこう距離がある。それなのにパトカーでも自転車でもなかったら十分怪しむ要素になると思う。というか地元で自転車の警察官を見た事ない気がするから、田舎はパトカーがない時点で怪しんでいいかも。

 

・靴下とか靴

相棒でも言っていたが、服装はちゃんとしていても靴下が私服のままなことがある。現実のニュースではスーツにスニーカーだった例もあるらしい。そんな遺留捜査の糸村さんみたいな人ほとんど実在しないよ。いたとしても金が関わる状況でそんな恰好しないよ。

 

・髪色、髪型、ピアス穴

ここら辺の規定は各都道府県警によってバラバラらしい。染めるのが全面的に駄目なところもあるし、ある程度は許容されるところもあるっぽい。ピアスも同様。地元の県警の規定を調べておくといいかも。まあOKだったとしても茶髪でややロン毛でピアス穴のある警察官とかだったら怪しんでいいと思う。

 

・何人で来たか

刑事ドラマ脳なので警官は二人一組で行動するものだと思っていたが、調べたら一人の事もあるらしい。でもそれってたぶん巡回の時であって、明確に詐欺事件に関わっていると判明している状態なら二人なんじゃないか?と個人的には思う。

 

・被害届を書く場所

祖母宅の玄関先で書いたと言っていた被害届。え、そんなご自宅で気軽に書けるものなのか被害届って?と思って怪しんだのだけど、こちらも自宅で書くことはあるらしい。今書いていて気づいたが、まだ被害は不明な設定だったのに何に対する被害届なんだろう。

 

 

とまあこのあたりが私の判断基準だろうか。特に最初にあげた交通手段に関しては、田舎ということもあってかなり判断材料になった。こんな田舎なのにパトカーで来ないなんてありえなくない??都会はごめん、わからない。

 

 

 

被害とその後

口座を確認したところ、金が引き出されていた。確か100万だったと思う。当日に気づいたからATMの一日の引き出し上限額で済んだのだ。いや発覚が遅れてたらと思うと怖いね。

 

その後、捜査は進んだのか、犯人は捕まったのか、被害額は戻ってきたのか。

 

……ごめん、なにも知らない。

 

先述したように、父はややプライドが高い。でもってその母親である祖母も同じような傾向がある。故に、自分たちの恥ずかしい部分、汚点である部分は話そうとしないのだ。詐欺が発覚した翌日くらいはまだ多少話してくれたが、その後に詐欺事件の話をした事はない。せめて家族には言えって。

 

まあたぶん、捕まってないしお金も戻ってきてないんじゃないかなと思う。父が断片的に話してくれた内容から察するに、受け子は東京から来ていたらしい。だから跡を追えていないんじゃないかな。それと昨今の報道でもわかるように、受け子が逮捕できても元締めが逮捕できなきゃお金は戻ってこない。……から、たぶん事件は進展していないと思う。全部私の推測だけども。

 

 

 

あとがき

そんなわけで詐欺事件のレポでした。皆さんも家族と大事な話はちゃんと共有するように口酸っぱく言い聞かせましょうね。うちの父がだまされたんだから「うちの両親まだ若いし」とか思ってないでちゃんと警戒しておこうね。私との約束だよ。

相棒がきっかけで役者を志した話

2023年9月28日(木) NHKラジオ『ふんわり』より

 

東京都20代 トラとフクロウ

お二人と言えばやっぱり「相棒」。とくに伊丹刑事が大好きです。

私にとって「相棒」は自分の人生を大きく変えた作品です。相棒がきっかけで演劇に興味を持ち、川原さんに憧れて役者を志し、今年の春に地元から上京しました。

いつの日かお二人と共演できる日を夢見て日々頑張っています。

 

 

……このお便り、私である。

 

 

このブログはXのフォロワーさん向けに書いているがそれ以外の人が見た時のために説明しておくと、このラジオ『ふんわり』の木曜パーソナリティが米沢役の六角精児さんで、この日のゲストが伊丹役の川原和久さんだった。

 

で、私は川原さんの大ファンである。読まれたらいいな~と思いながらお便りを送ったら本当に読まれちゃったわけだ。

 

 

荒ぶる私。ラジオネームがXのアカウント名と異なることからわかるかもしれないが、最初はお便りが読まれても一人で喜びを噛み締める予定だった。が、全然無理だった。

 

これが実家にいる頃なら母親をたたき起こして「ねえ読まれた!お便り!読まれた!!」と騒ぎまくっていたと思う。そりゃもうウザがられるくらいには。けど今は東京。どこにもこの喜びを吐き出せる場所がなかった。そもそも身の回りに私が相棒の大ファンだと知っている人すらいなかった(実はとっくにバレていたらしいけど)。だからすぐに喜びのツイートをして、あっさりと「トラとフクロウ」=「とらふぃ」なのをバラしたというわけ。

 

 

そうしたらフォロワーさんやそうでない方からもたくさんの「いいね」を頂き、たくさんの応援の言葉を頂戴した。本当に嬉しかったです!ありがとうございました!

 

その時に「役者を志すまでの経緯を書き連ねてみたいな~」という趣旨のツイートをしたら思いのほか「いいね」を頂き、「待ってるよ~」というお声も頂いた。

 

ので、書いてみました。前置きが随分長かったですが、それでも読んでいただけるよという方がいらっしゃれば幸いです。

 

 

 

 

相棒との出会い

相棒を見始めたのはシーズン19の途中からだった。人生に多大なる影響を及ぼしたわりに最近。確か9話『匿名』あたりからだったんじゃないかと思う。

 

その頃は『科捜研の女』が好きで、刑事ドラマ全般が好きだった。そこでふと「刑事もの好きなのに相棒見た事ないな」と気づき、じゃあ見てみようと思い立った覚えがある。

 

視聴前の私の相棒知識はというと、歴代4人の相棒の存在は知っていたし、ひとつ前のカイトの卒業理由がとんでもねぇってこともYouTubeか何かで見てて知ってた。鑑識の米沢さんも知ってた。あと捜査一課の刑事は二人だと思ってた。三浦さんの存在知らなかったんだよね。

 

というのも、私は相棒より後に生まれている。2000年のpreよりあと。すごいね、生まれる前から放送してるドラマが20代になった今もやってるなんて。だから三浦さんがいたシーズン13までとなると小学生だから記憶に残ってないんだろう。じゃあなんで歴代4人知ってるんだよ、というのはよくわからない。再放送を見てた記憶もほとんどないし。なんでだろう?

 

そんな状態で見始めたシーズン19。まず、捜査一課に女性がいた。誰?鑑識が米沢さんじゃなかった。誰?サイバー担当のキャラがいた。誰~??

 

そんな感じで知らないキャラが多かった。しかも見始めたタイミングがタイミングだったので刑事部長はキレイなジャイアンになるし、正月スペシャルで知らない準レギュラーは出てくるしで大変だった。シーズン19は最終回が初回からの続き話だったのでもっと大変だった。

 

が、結局シーズン19を最後までちゃんと完走した。面白かったのだ。そこから相棒にずぶずぶとハマっていったんだと思う。

 

伊丹さんにハマったのもたぶんこのシーズン19が原因。相棒ファンがざわついた16話『人生ゲーム』のあのワンシーン。フルーツサンドを所望する伊丹さんのシーン!あれで直接沼に落ちたというよりも、フルーツサンドがトレンドに入り、伊丹さんがフルーツサンド好きであるという事実に大騒ぎしている皆さんのツイートを見ているうちに……なんだか伊丹さんが気になり始めたのだ。

 

つまり私が相棒に、伊丹さんにハマったのは皆さんのせいである。たぶんフォロワーさんたちのツイートも見てたと思う。責任取ってね!!

 

 

 

演劇に興味を持つ

順調に沼へと落ちた私。ウィキでメインキャラの情報を読み漁っていた時、ふとその一文が目に留まった。

 

「脇を固める俳優達に従来のドラマのような人気俳優などではなく、小劇団出身者を多く配していることが特徴である」(Wikipedia引用)

 

へえそうなんだ、と。なんとなく気になり、俳優さん個人のページも読むようになった。そして過去作品を見るようになった。「相棒の伊丹刑事」だけが好きだったところから「俳優の川原和久さん」が好きになったのはこのタイミング。

 

そしてちょうど同時期に、たまたま演劇部の同級生の公演を見る機会があった。しょせん学生演劇……なんて舐めてました。そりゃもう「クラスメイトなんだし一回くらい見とくか~」くらいのノリだったし。学校の演劇鑑賞会とかは途中で寝るタイプだったし。けれどそこで「あれ、演劇って面白いじゃん」と気づかされた。

 

相棒で演劇に興味を持ち始めたところに「演劇って面白い」という衝撃を受け、その結果が「私もやってみたい」となったわけである。

 

やってみたいとなったらどうするか。地方で演劇が軽いノリでできる場所なんて一つしかない。

 

大学で演劇サークルに入ろう。

 

 

……ここまでの話、さも「シーズン19後のオフシーズン期間の出来事」のように書いているが、実際は「シーズン19放送中の出来事」である。

 

ちょっと自分でもびっくりしている。だってこれが本当なら相棒を見始めて2、3カ月で「演劇やろう」に行きついているわけだ。そんな馬鹿なと思ったけどこうじゃないと時系列が合わない。昔から推しに急転直下でハマるタイプだったから納得できなくはないが、それにしたってちょっと自分が怖い。

 

 

 

演劇を始めたものの

さてここで問題。シーズン19の頃、世の中はどうなっていたでしょう?

 

正解は……「コロナ禍真っ盛り」

 

コロナで大打撃を受けた大学生と演劇界。その二つが掛け合わさる演劇サークルなんてもう……な~んにもできない。

 

無事にサークルに入ったはいいものの、基本はマスクだし、換気ができないからこの部屋は使えませんだの消毒がどうこうだの。できないことのオンパレードである。これでもコロナ流行りたての頃はサークル活動自体が出来なかったので、活動できるだけ全然マシではある。

 

活動に制限がかかることよりも深刻だったのが、「一年間活動できなかった」という事実。このせいで先輩後輩のつながりが途切れ、サークルに在籍しているのがサークル活動をしたことがない面々だけ、というとんでもないことになっていた。

 

これがどのくらい深刻なのかというと

  • 今までどうやって公演の台本を決めていたかわからない
  • そもそもどこで練習していたのかわからない
  • 未経験者に教えられる人がほぼいない
  • 何月に何をしていたのかまるでわからない
  • 予算がいくらあるか知らないどころか誰が管理しているかも不明

 

という、もうそれはそれは大変な事態だったのだ。さらに最悪なことに、数少ない高校演劇経験者の中で誰も裏方経験者がいないという前代未聞の事態。誰も音響・照明ができないのである。

 

……すごく話が脱線した。要約すると「コロナ禍の演劇サークルはめっちゃ大変だった」って話です。

 

 

オフシーズン中に再放送を見たり、シーズン20が始まったり、相棒コンサートの開催が発表されたり、冠城が卒業したり……。この年はサークル活動に励みつつ無難に過ぎていった。

 

 

運命の一年

私にとって運命を変えた一年。要するに去年の話である。

 

6月、コロナ禍でなかなか行くことができなかった扉座の公演にやっと行く事が出来た。『神遊―馬琴と崋山―』を見に地元から夜行バスでえんやこら。

 

早朝から聖地巡礼とばかりに警視庁と警察庁法務省とロケ地の公園を写真を撮りながら練り歩き、博物館の展示をありえない速度で通り過ぎながら夜の公演へ滑り込み。

 

初めて見る「芹沢」じゃない山中崇史さん。正直、圧倒されました。いつも相棒で見ていたthe後輩な芹沢とは全然違う姿。役者なんだからそりゃそうなんだけど、「すごい」と、かっこいいと衝撃を受けました。

 

実はそれまでは、伊丹さん及び川原さんがダントツトップに推しで、他キャラはみんな「普通に好き」のレベルでした。芹沢もそれは同じで、伊丹さんとのコンビは大好きだけど、単体としては普通。そんな感じ。

 

それがこの公演を見た事で芹沢及び山中さんが一気にギャンと伊丹さんとのツートップに躍り出ました。そんなわけでフォロワーさん、私は芹沢も山中さんも大好きです。

 

 

 

亀山と相棒コンサート

東京から地元に戻った数日後、あの一報が日本中を駆け巡った。

 

「五代目相棒、亀山薫

 

衝撃。その一言。あの時私はちょうど布団に入って寝る前のTwitterの確認をしていたところだった。早朝発表のツイートを寝る前に見てるってどういうことだ、というツッコミはいったん置いていくとして……。

 

その目に飛び込んできた文字が、画像が、認識できなくて。思わず大声を出しそうになった。たぶん小さな悲鳴はあげた。完全に眠気は吹き飛ぶし、心臓はバクバクするし、興奮で全く寝れそうになくて、その日の大学の授業は諦めた。

 

トレンドがほぼ相棒で埋まったあの日。伊丹ファンもそうでない人も亀山くんとの絡みを期待して「特命係の亀山」もトレンドに入っていたあの日。

 

亀山復帰で相棒全体が盛り上がったのも、私の人生に影響を及ぼしていると思っている。盛り上がっているからこそ、私はさらに相棒にハマり、どんどん憧れを抱くようになったんじゃないかなと思う。

 

 

さて、夏ごろになってサークルの公演の練習が本格化し、だんだん私の中に「演じるって楽しい」という気持ちが芽生えだした。でもこの頃はまだなんとな~く「将来は役者もありかな」くらいで、就活の時期が来たら考えるか、くらいのふわふわな考えだった。

 

サークルで仲の良かった子には「役者なりたいなーってまだなんとなく思ってるだけなんだけどさ、どう思う」みたいな話はしたが、まだただの理想だった。

 

 

9月になり相棒コンサート東京公演が行われた。私は二日目の夜公演に参戦した。本当は伊丹さんがゲストの大阪公演に行きたかったのだが、最速先行の時はゲストが未発表だったので東京公演を取ったのだ。この時には芹沢も推しになっているからいいんだけども。学生に東京行って一カ月しないうちに大阪は無理だと諦めました。大阪遠いし。

 

Twitterのアカウントを作ったのはこの時期だった気がする。亀山復活の盛り上がりと、相棒コンサートの盛り上がりに一緒に混ざりたくてウズウズして作ったのだ。たくさん交流したり、知らない情報を知れたり、応援してもらったり。アカウント作ってよかったです。ありがとうフォロワーさんたち。

 

まだこの頃は友人知人がいたわけでもなくソロ参戦なので一人できゃあきゃあ盛り上がってそそくさと地元に帰ったわけですが、サークルへのお土産で買った特命係木札クッキーが好評だった。相棒に詳しくない同級生がナチュラルに神戸尊を「こうべソン」と読んでいて、本当に伊丹さんみたいな読み方する事あるんだなと大笑いした記憶がある。確かに初見で「かんべ」は読めない。あと相棒が好きな先輩が釣れて仲良くなった。

 

 

実はこの時期に、私が役者を志すきっかけとしてかなり重要な事が起こっているのだが、身バレと関係者たちへのもろもろでちょっと書けないのが悲しい。役者の道を本気で考えるきっかけになったかなり重要な出来事なんだけど……。いつか書けたら嬉しいけど……諸般の事情で無理そうかなあ……。

 

でもすごく大事な事があった。それだけわかって頂ければと思います。

 

 

その後、行けない予定だった相棒コンサート大阪公演に行ける事になったり、コンサートに特命係参戦で昼夜参戦が確定したり、シーズン22が始まってテンション爆上げだったり。いろいろあった。

 

 

 

大学どうすんだ問題

シーズン19から相棒にハマり、大学で演劇サークルに入り、今年の春に上京。この文章を読んで「おや?」と思っている人もいるだろう。

 

お前、大学はどうしたんだ、と。

 

 

中退しました。

 

 

この時期にはほぼ、将来役者になろうということは決めていた。サークルで自分も演技をするようになって、相棒やいろんな作品の見方が少し変わった。

 

私は、いわゆる「名バイプレーヤー」と呼ばれるような、そういう方向を目指している。推しが川原さんや山中さんだから、というのもあるが、意識してドラマを見ると純粋にすごいと思ったのだ。

 

もちろん主役やメインもすごい。けど、けして出番は多くないキャラがどうしてこんなに印象に残るんだろう。そう思った。

 

伊丹さんだって、最初は刑事ドラマにいがちな「主人公に敵対する嫌な刑事」だったはず。セリフも出番も初期はそこまで多くない。台本に書いてある情報量なんてたかが知れているだろう。それをキャラに深みを持たせ、相棒のキャラの中でも随一の愛されキャラへと成長したのは、川原さんだったからこそなんじゃないだろうか。

 

 

役者になると決めたのはいいとして、問題は今すぐ行動するか、大学卒業後にするかである。

 

これはさすがに迷った。どうしても「大卒」という称号を手放すのをためらった。世の中学歴社会だなんだと言われているし、アルバイトをするにしたって高卒よりは大卒のほうが受かりやすいだろうし。そもそも私自身、高卒にいいイメージがなかった。だからとても迷った。かなり迷った。

 

 

そんなタイミングで学科の先生との面談があった。成績不振者のお呼び出しである。ちなみに成績が悪かったのは提出物の未提出と寝坊で単位を落としまくっていたからだ。100%完全に自分のせいです、はい。

 

その面談で先生に「本当にやる気あるの?」としっかりめにお言葉を頂いた。たぶん怒ってたんじゃないかな~。学科の必修科目ばっかり単位を落としていたので、先生の気持ちもわかる。そりゃ怒るわ。

 

口では「あります」と言ったものの、実際はなかった。役者を目指そうと思う前からすでになかった。大学に入学してから学んでいくうちに気づいちゃったのだ、「この大学で学んでも目指す職業には就けなくね?」と。私の下調べが甘かったのもあると思うけど、教授陣の経歴を見て「いやこの大学からはなれないだろ」と悟った感じ。

 

まあ要するに大学で勉強するやる気がなかった。単位を落としすぎて、この期に必修科目を落としたら留年が決定するくらいにはギリギリで生きていた。うちの大学は指定の学年に上がるタイミングで一定数の単位が必要なタイプなのである。

 

 

家に帰って母親(役者になりたい話は伝え済み)に面談の話をした。

 

「じゃあやめる?」

 

これは嫌味とか「やる気がないなら金払わないわよ!」とかそういう意味合いではなく、「じゃあさっさと辞めて役者目指す道探したら?」という意味である。すごいあっさりと言われた。私も「やめちゃう~?」なんて軽めだった。

 

うちの母親は良き理解者で、その日も「大学を辞めるかどうか」というよりかは「役者を目指す場合、どう行動すればいいか」についてしっかり話し合った。どこかの養成所にいくのかとか、いつ上京するのかとか、お金をどうするかとか。

 

だいぶ具体的に役者への道を考えたわけだが、やっぱり中退には迷いがあった。7割くらいは中退に気持ちが傾いていたが、残りの3割がまだ振り切れなかった。

 

 

が、決心は意外な理由ですぐについた。

 

一つでも単位を落としたら留年が決定する必修科目。その中に、出席がギリギリの授業があった。度重なる寝坊に加え、コロナ関係で休んだ分も欠席カウントになるようで、次に一度でも休んだら即単位を落とす。そんな状況。

 

朝起きて、時計を見て。

 

寝坊していた。

 

留年決定。

 

実に面談の2日後のことである。

 

あっさりと決まった留年に、「あっ、辞めよ」と今までさんざん悩んでいた中退する問題もあっさり解決した。

 

あとで母親に言わないとな~とのんきにそのまま二度寝に入ったことを覚えている。

 

その日の夜からは養成所やら研究所やらをリサーチしたり、家探しをしたり、大学の学費を出してくれていた祖母にご挨拶しに行ったりとドタバタしながら3月を迎え、私は東京へと旅立った。

 

 

 

あとがき

以上、私が上京するまでのお話である。だいぶ長くなったし、「私が大学留年した話って読みたい人いるか?」とか思いながら書いたが、そんな事を思ってたら文章は書けない。きっとどこかにはいるんだよ!

 

こうして文章を書いていたら思ったより筆が乗ったので、随時こうやってブログ的な何かを更新していくかもしれない。すぐかもしれないし、数か月後かもしれない。読みたいよって人がいたら幸いです。